ReviveUSB ユーザーマニュアル
ReviveUSB は、故障した USB ドライブや外付けハードディスクからファイルを復元し、必要ならドライブを修復して再び使えるようにします。操作はすべて 1 つのウィンドウで完結します。ディスクを選んで、ボタンをクリックするだけです。このマニュアルは上から順に読み進めてください。
0. クイックスタート
ReviveUSB.exeを実行し、Windows に聞かれたら管理者権限を許可します。- 更新 をクリックし、ディスク一覧で USB ドライブをクリックします。
- イメージにバックアップ をクリックし、空き容量が十分にある別のドライブにイメージを保存します。
- ファイル復元(名前・パス) をクリックしてイメージを選び、正常なドライブ上のフォルダーを指定します。何も戻らなければ、ファイル復元(シグネチャ) で同じ操作をします。
- ファイルがすべて揃ってから初めて、修復ボタンのどれかを使ってドライブを使える状態に戻します。
大事なルールは 1 つだけです。データを取り戻したいなら、壊れたドライブに新しいものを何も保存しないこと。まずイメージを作り、そのイメージから復元します。
データは要らず、ドライブが使えるようになればいいだけなら、手順 3 と 4 は飛ばしてください。詳しくは 7 章で説明します。
1. このプログラムでできること
ドライブが次のような状態のときに使います。
- ファイルを誤って削除した。
- ドライブを差すと、Windows に「ドライブを使うにはフォーマットする必要があります」と表示される。これはファイルシステムの損傷で、RAW と表示されます。
- 大容量のドライブが小さな RAW 領域として表示される、またはドライブ文字がない。パーティションが損傷しているためです。
- ドライブは認識されるが、ファイルが見えない。
目的は 2 つあり、1 つのツールで両方に対応します。
| 目的 | 内容 | ボタン |
|---|---|---|
| データを取り戻す | 削除されたファイルや見えなくなったファイルを復元する | イメージにバックアップ の後、ファイル復元 ボタンのどちらか |
| ドライブを取り戻す | ドライブをフォーマットし直して再び使えるようにする | 検査(chkdsk)、フォーマット、完全再構築 |
順序は決まっています。先にデータを復元し、ドライブの修復はその後です。先に修復すると、データは二度と戻りません。
2. 始める前に読む安全ルール
復元を台無しにするのは、壊れたドライブへの書き込みです。このプログラムを実行するのは問題ありません。バックアップと復元はドライブを読み取るだけだからです。
理由を説明します。ファイルを削除しても、データそのものはたいていドライブに残っています。消えるのはデータの場所を指す索引の項目だけで、だからこそ復元ができます。その後ドライブに新しいファイルを保存すると、システムは古いデータがある場所を空き領域とみなし、そのすぐ上に新しいファイルを書き込むことがあります。そうなると、古いデータはもう復元できません。
復元が終わるまでは、次のことをしないでください。
- ドライブに新しいファイルを保存またはコピーする。
- Windows や修復ボタンでドライブをフォーマットする。
- Windows がドライブのスキャンと修復を勧めてきたときに「はい」をクリックする。
次のボタンは読み取るだけなので安全です。更新、健康診断、イメージにバックアップ、そして 2 つの ファイル復元 ボタンです。
壊れた USB ドライブ --(読み取りのみ)--> disk2.img (バックアップ) --> recovered\ (復元したファイル)
元のまま このコピーで作業 結果
3. 必要なもの
| 項目 | 条件 |
|---|---|
| Windows 10 または 11 | 必要。Python は不要です |
| 管理者権限 | バックアップ、ディスクからの直接復元、修復に必要 |
| イメージ用の空き容量 | 別のドライブに、ドライブの容量と同じだけ。128 GB のドライブなら 128 GB の空きが必要 |
| 復元したファイルの保存先 | 壊れたドライブ以外ならどのドライブでも可 |
4. プログラムの起動
4.1 ダウンロードとファイルの確認
ダウンロードページから ReviveUSB.exe をダウンロードします。このファイルはまだコード署名されていないため、Windows SmartScreen やウイルス対策ソフトが警告を出すことがあります。実行する前に、ファイルがダウンロードページに載っている SHA-256 と一致するか確認してください。PowerShell で次のように実行します。
Get-FileHash .\ReviveUSB.exe -Algorithm SHA256
ハッシュが一致していて SmartScreen が表示されたら、詳細情報 を選び、続けて 実行 を選びます。
4.2 管理者権限
プログラムは起動時に管理者権限を求めます。ディスクを直接読み取るには管理者権限が必要だからです。許可してください。するとウィンドウの上部に 管理者権限: オン と表示されます。オフと表示されていたら、管理者として再起動 をクリックします。
4.3 ウィンドウの構成
+--------------------------------------------------------------------+
| ヘルプ(H) |
+--------------------------------------------------------------------+
| 管理者権限: オン [♥ 支援 ▾] |
| ① ディスクを選択 |
| 番号 | 名前 | サイズ | ファイルシステム | 状態 |
| [更新] [ ] 内蔵ディスクも表示(注意) |
| ② 操作を選択 |
| [健康診断] [イメージにバックアップ] |
| [ファイル復元(名前・パス)] [ファイル復元(シグネチャ)] |
| 修復(データ消去): [検査(chkdsk)] [フォーマット] [完全再構築] |
| 修復後: [ドライブテスト] [ファイルを書き戻す] |
| 進行バー、パーセント、処理済みの量 |
| 進行状況: プログラムの動作を示すログ |
+--------------------------------------------------------------------+
ウィンドウ上部の ヘルプ(H) メニューで ReviveUSB ヘルプ(H) を選ぶか F1 キーを押すと、この説明書が開きます。説明書はプログラムに組み込まれているので、インターネットにつながっていなくてもブラウザーで開きます。バージョンは このプログラムについて...(A)(Ctrl+F1)で確認できます。ReviveUSB ホームページ(W) は barbellsoft.com を、更新の確認(U) は最新版のあるダウンロードページを開きます。同じメニューの 支援 とウィンドウ右上の ♥ 支援 ボタンは、Buy Me a Coffee のページをブラウザーで開きます。ReviveUSB は無料で、寄付は任意です。プログラムが支払いを扱うことはありません。ファイルの復元や書き戻しが成功すると、ログの最後に寄付先が 1 行表示されます。
一覧に表示されるのは USB ディスクだけです。内蔵ディスクは、内蔵ディスクも表示(注意) にチェックを入れない限り表示されません。何をしているか正確にわかっている場合以外は、チェックを入れないでください。
作業の実行中は操作ボタンがグレー表示になり、進行バーとログが更新され続けます。停止ボタンはありません。バックアップを止めるにはウィンドウを閉じてください。後で続きから再開する方法は 5 章で説明します。
5. 5 つの手順でドライブを復元する
手順 1. ドライブを選ぶ
ドライブを接続し、更新 をクリックします。一覧でドライブをクリックします。どのディスクを選んだかがログに表示されます。たとえば ディスク 2 を選択: SanDisk Ultra のように表示されます。
ファイルシステム の列を見てください。RAW はファイルシステムが損傷しているという意味です。
この時点で 健康診断 をクリックすることもできます。ドライブの状態と、ドライブが公開していれば摩耗度や訂正不能な読み取りエラーなどの SMART カウンターが表示されます。多くの USB ドライブは SMART データを伝えないので、その場合はログにそう表示されます。
手順 2. イメージにバックアップする
イメージにバックアップ をクリックします。イメージの保存先を、空き容量が十分にある別のドライブに指定します。既定の名前は diskN.img で、N はディスク番号です。
元のドライブは読み取るだけです。不良領域はすばやく飛ばすので、コピーが止まらずに進みます。進行バーにはパーセントとコピー済みの量が表示されます。
読み取れなかった領域があると、その領域をセクター単位で再試行するか尋ねられます。再試行するとより多くのデータを救出できることがありますが、損傷がひどいドライブでは長い時間がかかることがあります。再試行中にウィンドウを閉じても、後で同じファイルにもう一度バックアップすれば再試行の続きから始まります。完成したイメージにもう一度バックアップしても、ドライブ全体を読み直すことはありません。読み取れなかった領域の再試行を提案するだけです。最初からやり直したいときは、新しいファイル名を指定してください。
復元中のドライブ上の場所を選ぶと、プログラムは保存を拒否し、別のドライブを選ぶよう求めます。そこに保存すると、取り戻したいファイルを上書きしてしまうおそれがあるためです。
ウィンドウを閉じれば、いつでも中断できます。進行状況は 2 秒ごとに保存されます。続けるには、プログラムを再び起動し、同じドライブを選んで イメージにバックアップ をクリックし、同じファイルを指定します。Windows に置き換えるかどうか聞かれたら「はい」と答えてください。ログに イメージ作成を再開 と表示され、中断したところからコピーが続きます。プログラムは同じドライブかどうかを確認します。ファイルが別のドライブのものだったり、ドライブが以前と違うサイズを報告したりした場合は、前のコピーと混ぜたり上書きしたりせずに停止します。その場合は新しいファイル名を指定してください。
手順 3. イメージからファイルを復元する
ボタンは 2 つあります。まず ファイル復元(名前・パス) を試し、何も見つからなければ ファイル復元(シグネチャ) を使います。
- ボタンをクリックします。
- イメージファイル(
.img)を選びます。 - 復元したファイルの保存先フォルダーを、正常なドライブ上に指定します。復元中のドライブ上のフォルダーは拒否されます。ドライブに複数のパーティションがある場合、それぞれのファイルは
volume2_exfatのような専用のサブフォルダーに入ります。
名前・パスでの復元は、削除したファイルだけでなく、見つかったファイルをすべてコピーします。Windows がドライブに「アクセスできません」と表示したり、フォーマットを求めたりするときは、この方法を使います。ファイルはたいてい残っていて、名前付きで戻ります。現在のファイルと削除したファイルの両方が見つかった場合、削除したファイルは別の _deleted_files フォルダーに入るので、古いコピーが現在のファイルの隣に並ぶことはありません。保存先フォルダーには、ファイルの合計と同じだけの空き容量が必要です。足りない場合は、開始前にログで警告します。 Windows でファイルを消した FAT32 ドライブでは、ログに「中身が違う可能性がある」ファイルの一覧が出ることがあります。Windows が開始位置の一部を消しており、.bin のようにシグネチャのない形式では正しい位置を見分けられないためです。使う前に開いて確認してください。
| ファイル復元(名前・パス) | ファイル復元(シグネチャ) | |
|---|---|---|
| 戻るもの | ファイル名、フォルダーのパス、中身 | 中身だけ。名前は jpg_00001_@... のような通し番号 |
| 対応 | NTFS、FAT32、exFAT | ファイルシステムが失われていても、どのドライブでも |
| 向いている場合 | Windows がドライブを開けなくても、ファイルシステムがまだ読めるとき | ファイルシステム自体が壊れているとき |
| 順序 | 先に試す | 1 つ目で何も見つからなかったときに使う |
ドライブが RAW と表示されても、まず名前・パスでの復元を試してください。Windows はファイルシステムをマウントできないと、中の値が 1 つ違うだけでも RAW と表示します。それでもプログラムは多くの場合ファイルシステムを読み取り、ファイルを名前付きで戻せます。ファイルシステムを認識できないと表示されたり、何も見つからなかったりしたら、シグネチャでの復元を使ってください。
シグネチャでの復元が見つけるのは、JPEG、PNG、GIF、BMP、PDF、ZIP ファイルと、MP4、MOV、3GP、M4A、HEIC ファイル (スマートフォンやドライブレコーダーの動画、iPhone の写真) です。docx、xlsx、pptx などの Office ファイルは中身が ZIP ファイルなので、.zip という名前で戻ります。正しい拡張子に名前を変えてください。終わりの部分が書き込まれなかった動画 (途中で切れた録画や、データを失ったドライブ) は残っているところまで保存しますが、終わりの部分がないため、ほとんどのプレーヤーでは再生できません。
一覧でディスクを選んでいる場合、プログラムはまずそのディスクから直接読み取るかを尋ねます。イメージファイルを選ぶには いいえ、ディスクを直接読み取るには はい をクリックします。ディスクを直接読み取るには管理者権限が必要で、故障しかけたドライブには負担が大きいので、イメージを使うほうが確実です。
手順 4. ドライブを修復する (復元が終わってから)
ドライブを選び、修復ボタンのどれかを使います。どれを選ぶかは 7 章で説明します。フォーマット と 完全再構築 はデータを消去するので、確認の言葉を正確に入力するよう求められます。たとえば FORMAT E です。使う前に、すべて復元し終えたことを確かめてください。
修復ボタン(検査(chkdsk)、フォーマット、完全再構築)は、ドライブに書き込む前に読み取りだけでドライブを点検します。コントローラーが壊れかけている兆候があれば修復せず、理由をログに表示します。兆候とは、ドライブが読み取りに応答しない・容量が 0 と表示される、ドライブの一部を読み取れない、のいずれかです。FAT32 のドライブでは、ファイルシステムに記録された容量が実際のドライブより大きくないか、ファイル配置表(FAT)の 2 つのコピーが多くの箇所で食い違っていないか、ファイルがあるはずの場所の半分以上が空の値で読めないかも確認します。この場合、修復を強行する方法はありません。修復はドライブに大量に書き込むので、壊れかけたドライブは大きな書き込みの途中で完全に止まることがあるからです。手順 2 と 3 でファイルを取り戻し、ドライブは交換してください。ファイルシステムを認識できないために RAW と表示されているだけのドライブは止めません。データを取り戻さずにすぐ修復する場合(7 章)も同じ点検をします。
手順 5. ファイルを戻す (修復の後)
全体の順番は、データを復元する、復元したファイルを PC に保存しておく、ドライブを修復する、修復したドライブにファイルを戻す、の順です。この手順はその最後にあたります。ドライブをまた信頼して使う前に、本当にデータを保存できるかどうかも確かめます。
フォーマット または 完全再構築 が終わると、ログに「更新 をクリックし、次に ドライブテスト、その次に ファイルを書き戻す」という案内が表示されます。どちらのボタンも 修復後: の行にあり、選択したディスクのドライブ文字を対象にします。管理者権限は必要ありません。
- 更新 をクリックし、修復したドライブを選びます。ドライブ文字が変わっていることがあります。
- ドライブテスト をクリックします。空き領域をすべてテストするなら「はい」、1 GB だけ手早くテストするなら「いいえ」を選びます (「キャンセル」では何もしません)。全体のテストは時間がかかりますが、容量を偽っているドライブを見つけられるのはこちらです。プログラムはドライブ上の
_revive_testフォルダーにテストデータを書き込み、Windows のキャッシュを通さずに読み戻して比較し、そのあとフォルダーを削除します。以前のテストが途中で止まって残ったフォルダーも削除します。ドライブがいっぱいになったら書き込みはそこで止まり、それまでに書いたデータを確認します。 - ログで結果を確認します。合格なら、どれだけの量を書き込んで読み戻し、エラーがなかったかが表示されます。不合格なら、正しく読み戻せなかった量が表示されます。そのドライブは交換してください。あとから書いたデータが前に書いたデータの位置から読み出された場合は、このドライブが表示より少ない容量しか保存できないようだと、おおよその容量とともにログに表示されます。これは容量を偽ったドライブです。ファイルを入れないでください。試験の途中でドライブが応答しなくなった場合は、どれだけ処理したところで止まったかと、このドライブにはデータを安心して預けられないことがログに表示されます。ファイルを入れずにドライブを交換してください。
- ファイルを書き戻す をクリックし、復元したファイルが入っている PC 上のフォルダーを選びます。同じドライブ上のフォルダーは受け付けません。ドライブの空き容量が足りない場合は、何も書き込まないうちにそう知らせます。フォルダー構成をそのまま保ってすべてをコピーします。ただし、いちばん上の階層にある
System Volume Informationと$RECYCLE.BINフォルダーは除きます。これらは Windows が自分で作り直します。 - コピーが終わると、プログラムはすべてのファイルを、やはりキャッシュを通さずにドライブから読み戻し、SHA-256 を元のファイルと比べます。すべて一致すれば、ログにそう表示されます。同じ内容で読み戻せなかったファイルがあれば、ログにその一覧と、ドライブがデータを確実に保存できていないという警告が表示されます。そのドライブに大切なファイルを置かないでください。
コピーがうまくいったあとも、復元したファイルは PC に残しておいてください。そうすれば 2 つ目のコピーが手元に残ります。
6. ボタン一覧
| ボタン | 動作 | ドライブの変更 | 管理者権限 |
|---|---|---|---|
| 更新 | 接続されている USB ドライブを一覧表示します (チェックを入れると内蔵ディスクも) | なし | 不要 |
| 健康診断 | ドライブの状態と、取得できれば SMART カウンターを表示します。ほとんどの USB メモリは値を返さず、その場合はドライブがまた故障するかどうかをこの診断では判断できないとログに表示されます | なし | 不要 |
| イメージにバックアップ | ドライブ全体をイメージファイルにコピーします。不良領域は飛ばし、それらをセクター単位で再試行するか提案し、以前のコピーを再開します | なし | 必要 |
| ファイル復元(名前・パス) | NTFS、FAT32、exFAT を読み取り、すべてのファイルを名前とフォルダーごとコピーします。現在のファイル、削除したファイル、削除したフォルダー内のファイルが対象です | なし | イメージなしの場合のみ |
| ファイル復元(シグネチャ) | JPEG、PNG、GIF、BMP、PDF、ZIP、MP4、MOV、HEIC ファイルを中身から探し出します | なし | イメージなしの場合のみ |
| 検査(chkdsk) | ドライブ文字に対して chkdsk を修正モードで実行します。先に「はい」か「いいえ」を聞きます | エラーを修正、データは保持 | 必要 |
| フォーマット | ボリュームをラベル USB の NTFS でクイックフォーマットします。確認のため FORMAT <ドライブ文字> と入力します |
データを消去 | 必要 |
| 完全再構築 | ディスク全体を消去して新しいパーティションを作り、ラベル USB の NTFS でクイックフォーマットします。確認のため ERASE DISK <番号> と入力します |
データを消去 | 必要 |
| ドライブテスト | 空き領域全体または 1 GB にテストデータを書き込み、Windows のキャッシュを通さずに読み戻して比較し、削除します。データを失うドライブや容量を偽るドライブを見つけます | テストデータを書き込み、あとで削除 | 不要 |
| ファイルを書き戻す | 復元したファイルを PC 上のフォルダーから同じフォルダー構成でドライブにコピーし、1 つずつ読み戻して SHA-256 を比較します | ファイルを書き込む | 不要 |
完全再構築 はパーティション形式を自動で選びます。2 TB 以下のドライブは MBR、それより大きいドライブは GPT です。どちらを選んだかはログに表示されます。
7. データが要らない場合のドライブ修復
ファイルは要らず、故障した USB ドライブや外付けディスクをまた使えるようにしたいだけなら、バックアップと復元の手順を飛ばして直接修復してください。
7.1 まず診断する
更新 をクリックしてドライブを選び、一覧とログを見ます。WD の外付けドライブでの実例です。一覧には 3.6 TB、状態 Healthy/Online と表示され、ドライブ文字のない 200 MB の RAW 領域が 1 つだけありました。
見方は次のとおりです。状態が Healthy/Online なら、ハードウェアは動いていて、壊れているのはパーティション構造だけです。これはたいていソフトウェアで修復できます。大容量のドライブに小さな RAW 領域しか表示されない、またはドライブ文字がない場合は、メインのパーティションが失われています。
7.2 修復方法の選び方 (穏やかなものから強力なものへ)
| 症状 | ボタン | 動作 |
|---|---|---|
| ドライブ文字はあるが、ファイルが壊れている、または読み取りエラーが出る | 検査(chkdsk) | ファイルシステムのエラーを修正し、データは保持します |
| ドライブ文字があり、中身を消去したい | フォーマット | ボリュームだけをフォーマットし直します |
| RAW、ドライブ文字なし、パーティションの損傷 | 完全再構築 | ディスク全体を消去して作り直します。通常はこれで直ります |
検査(chkdsk) と フォーマット にはドライブ文字が必要です。ドライブ文字がない場合は、代わりに 完全再構築 を使うよう表示されます。また chkdsk は RAW ドライブを修復できません。修復すべきファイルシステムが残っていないからです。
7.3 RAW ドライブを復活させる
最もよくあるケースです。ドライブを選んで 完全再構築 をクリックし、求められたら ERASE DISK 2 (ご自分のディスク番号で) と入力します。数秒から 1 分ほどで終わるのが普通です。終わるとドライブに新しいドライブ文字が割り当てられます。ファイルを入れる前に、更新 をクリックしてドライブを選び、ドライブテスト を実行してください。結果の見方とファイルの戻し方は 5 章の手順 5 で説明します。
新しいファイルシステムは NTFS で、Windows で読み書きできます。Mac や別の機器でドライブを使う必要がある場合は、その後でその機器か Windows 標準のフォーマット画面でフォーマットし直してください。
7.4 後片付け
以前作ったイメージがもう不要なら、イメージファイルとその隣にある進行状況ファイルを削除してください。たとえば disk2.img と disk2.img.state.json です。
7.5 修復に失敗した場合
- ドライブを抜いて差し直し、更新 をクリックしてもう一度試します。Windows がディスクをロックしていることがあります。
- ウイルス対策ソフトやエクスプローラーのプレビューなど、ドライブを使っていそうなものをすべて閉じます。
- それでも失敗する、状態が
Unhealthyのまま、またはドライブが現れたり消えたりを繰り返す場合は、ハードウェアが故障しかけている可能性が高いです。ソフトウェアでは直せないので、ドライブの交換を検討してください。
7.6 再故障のリスクを下げる
ドライブが二度と故障しないと保証できるソフトウェアはありません。健康診断 は、ドライブが自ら記録しているカウンター (代替処理済みセクター、読み取りエラー、摩耗度) を読み取ります。訂正不能な読み取りエラーや書き込みエラーがある、または摩耗度が高い場合は再故障のリスクが高く、交換をおすすめします。
多くの USB ケースは、ブリッジチップの制限のため SMART データを伝えません。その場合、健康診断はドライブが SMART データを公開していないと表示します。CrystalDiskInfo などの専用ツールなら読み取れることがあります。
覚えておきたい原則は次のとおりです。
- ソフトウェアは、すでに傷んだセルを避けて使うことはできますが、ドライブの物理的な寿命を延ばすことはできません。
- 一度故障したドライブに、重要なデータの唯一のコピーを置かないでください。必ず二重にバックアップしてください。
- 再構築してすぐにまた RAW になる、または接続が何度も切れる場合は、ドライブを交換してください。
8. トラブルシューティング
ディスク一覧が空になる
ログに ディスクが見つかりません と表示されます。ドライブが接続されていて、Windows の「ディスクの管理」に表示されているか確認してから、もう一度 更新 をクリックします。USB ドライブでない場合は、内蔵ディスクも表示(注意) にチェックを入れてください。
一覧に「ファームウェア故障(ROM モード)」または「容量なし(0)」と表示される
USB のコントローラーがファームウェアを読み込めなかったか、ドライブが記憶領域を提供していない状態です。Windows では多くの場合「メディアなし」や 0 バイトのディスクとして表示され、フォーマットするか尋ねられることもあります。そのときはキャンセルを押してください。一覧でこのドライブを選ぶと、ディスク一覧の下に 診断 ボックスが開き、デバイス ID、推定コントローラー、次にすることを表示します。読むものも書くものもない状態なので、その間はバックアップ・復元・修復のボタンが無効になります。
- ドライブを抜いて差し直します。ボックスは 5 秒ごとに自動で確認し直します(再確認 を押してもかまいません)。元の名前で戻ってきたら、何も書き込まず、まずバックアップしてください。ボックスは開いたまま復帰したことを知らせ、イメージにバックアップ と ドライブテスト(空き領域全体) のボタンを表示します。大きな書き込みの途中で再び止まることがあるため、このドライブが ドライブテスト で空き領域全体に合格するまで、ボックスを閉じても修復と ファイルを書き戻す は無効のままです。
- 差し直しても戻らない場合、ReviveUSB では復活できず、ファイルも取り出せません。大事なファイルなら、データ復旧業者がメモリチップを直接読み取れることがあります。そうでなければドライブを交換してください。ReviveUSB は工場用ツール(量産ツール)をお勧めしません。私たちが試したドライブでは効かず、公式配布物でもないためです。
- 1 で戻ってきて使い続けたい場合は、先にバックアップしてから ドライブテスト で空き領域全体を試験します。エラーなく合格すると、そのドライブの修復と ファイルを書き戻す が有効になり、ボックスは自動で閉じます。1 GB の簡易テストでは有効になりません。
診断をコピー はボックスの内容をコピーします。助けを求めるときに貼り付けてください。ボックスは × で閉じます。
灰色で「空(0)」と表示される装置もあります。プログラムが知らない装置が容量 0 を報告している状態で、カードを挿していないカードリーダーのスロットはたいていこう見えます。故障ではないので、カードを挿してください。USB メモリがこう表示されたら、抜いてもう一度挿してください。読むものがないため、その間はバックアップ・復元・修復のボタンはオフのままです。
バックアップがとても遅い (たとえば予想時間が 100 時間以上)
プログラムは不良領域をすでに飛ばしているので、遅くなる原因はたいていドライブか接続です。最初から最後まで速度が低い (数百 KB/s) 場合は、次の順に試してください。
- ドライブを PC 背面の USB 3.0 ポート (青色) に直接差します。ハブや延長ケーブルは避けてください。
- ケーブルを替えます。
- 別の PC で試します。
ポートを替えるには、ReviveUSB を閉じてドライブを差し替え、同じイメージファイルにもう一度バックアップします。止まったところから続きます。
ドライブが RAW と表示される
Windows はファイルシステムを読めませんが、プログラムなら読めることがよくあります。イメージにバックアップしてから、まず ファイル復元(名前・パス) を試してください。何も見つからなければ ファイル復元(シグネチャ) を使います。復元が終わったら、完全再構築 でドライブを使える状態に戻します。
「ファイルシステムを認識できませんでした」
名前・パスでの復元が理解できるのは NTFS、FAT32、exFAT だけで、しかもファイルシステムの索引が読み取れる必要があります。代わりに ファイル復元(シグネチャ) を使ってください。(メッセージには carve や --fs などのコマンドライン名が出ることがありますが、ウィンドウではシグネチャのボタンが同じものです。)
「この操作には管理者権限が必要です」
はい をクリックして管理者としてプログラムを再起動するか、プログラムを閉じてからもう一度実行し、Windows の確認画面で許可してください。
復元したファイルが開けない
ファイルが断片化していて、先頭部分しか復元できなかった可能性があります。両方の復元ボタンを試してください。ドライブの読み取れなかった部分はイメージに含まれておらず、そこに保存されていたファイルは完全には戻りません。
9. よくある質問
Q. USB ドライブを救いたいのですが、「書き込まない」とはどういう意味ですか? A. ドライブに新しいデータを保存しないという意味です。バックアップと復元は読み取るだけなので、このプログラムを実行するのは問題ありません。2 章を参照してください。
Q. 元のドライブを傷める心配はありませんか? A. バックアップと復元は読み取り専用です。元のドライブを変更するのは修復ボタンだけで、その場合も先に確認を求めます。
Q. ファイル名も復元できますか? A. ファイル復元(名前・パス) は名前とフォルダーを復元します。ファイル復元(シグネチャ) は中身だけを復元し、ファイルには通し番号で名前を付けます。
Q. ドライブが 114 GB あります。全部をイメージにしなければいけませんか? A. 全体をバックアップするのが安全です。時間がない場合は、途中でプログラムを閉じ、そこまでのイメージに対して ファイル復元(シグネチャ) を実行できます。コピー済みの部分からファイルを復元します。
Q. 復元できないケースはありますか? A. あります。データが上書きされた場合や、フラッシュチップそのものが壊れた場合は、ソフトウェアでは手の打ちようがありません。その場合はデータ復旧の専門業者に依頼してください。
10. 用語集
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| イメージ (.img) | ドライブを 1 バイトずつそのまま写した 1 つのファイル。元のドライブではなく、このコピーを使って作業します |
| RAW | ファイルシステムの索引が壊れていて、Windows がドライブを読み取れない状態 |
| シグネチャ復元 (カービング) | ファイルの中身の指紋 (マジックバイト) を探してファイルを復元すること |
| 名前・パスの復元 (undelete) | ファイルシステムの索引を読み取り、ファイルを名前とパスごと復元すること |
| 不良セクター | 読み取りに失敗する記憶領域。バックアップはこれを飛ばして記録します |
| セクターとクラスター | 記憶の最小単位 (通常 512 バイト) と、セクターをまとめた単位 |
| 管理者権限 | ディスクに直接アクセスするために必要な Windows の権限 |
11. 言語
プログラムは英語で起動します。日本語に切り替えるには、ウィンドウ右上の言語ボックスで 日本語 を選んでください。プログラムはこの選択を覚えていて、次回からはその言語で起動します。
12. 免責事項
ReviveUSB は現状のまま提供され、いかなる種類の保証もありません。復元が必ず成功するとは限らず、修復ボタンはデータを完全に消去します。プログラムはご自身の責任でお使いください。作者は、このプログラムの使用によって生じたデータの損失やその他の損害について一切責任を負いません。重要なものは必ずバックアップしておいてください。